第二話は矛盾の後半です。 前半では「舜が聖人である」と「尭が聖人である」という二つの事象は共に成り立たないと言っています。 ここから盾と矛を売る商人のたとえ話が出てきます。
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楚人有鬻楯与矛者,誉之曰:“吾楯之坚,莫能陷也。”
又誉其矛曰:“吾矛之利,於物无不陷也。”
或曰:“以子之矛陷子之楯何如?”其人弗能应也。
夫不可陷之楯与无不陷之矛,不可同世而立。
今尧、舜之不可两誉,矛楯之说也。
且舜救败,期年已一过,三年已三过,舜有尽,寿有尽,
天下过无已者,以有尽逐无已,所止者寡矣。
赏罚使天下必行之,令曰:“中程者赏,弗中程者诛。”
令朝至暮变,暮至朝变,十日而海内毕矣,奚待期年?
舜犹不以此说尧令从己,乃躬亲,不亦无术乎?
且夫以身为苦而后化民者,尧、舜之所难也。处势而骄下者,庸主之所易也。
将治天下,释庸主之所易,道尧、舜之所难,未可与为政也。
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| 拼音: 訳文: |
前半で舜と尭を同時に賞賛することはつじつまが合わないことを述べました。 後半からは盾と矛を売る商人の話を出し、舜と尭の話はこの商人の話と同じく、筋が通らないといいます。
また、いちいちその場に赴いて悪事を正すようなことをやっても、時間には限りがあり、限りなく沸いてくる悪事に対応することは不可能です。 悪を正すには法を決め、徹底させればよいことです。 舜のように徳をもって好転させるということは、成功するかどうかも分からない難しいこと。 権力と地位で民を治めることは平凡な君主でもできる容易なこと。 実現可能な容易なことをせず、実現できるかどうかも分からない難しいことを無理にやろうとする方法は、統治方法として適切ではないのです。
中国のある工場で、「作業場でタバコを吸った者は罰金50元」という張り紙を見たことがあります。 これを例えば「作業場でタバコを吸ってはいけません」という張り紙にして、作業場で喫煙する者が見つかったら、一人ひとりに「ここで吸ってはいけないのですよ」と言い聞かせるようにする。 これではいつになっても終わることはありません。 むしろ、罰金50元という法を用意しておくほうが、喫煙者数を減らす効果があるといえます。
韓非子の思想は現代の中国でも生きています。